吉村 昇一郎
制作Ⅰ部
「めざまし8」

Shoichiro Yoshimura
2016年入社


頭で思い描いたことが現実になって全国に放送されるということ は、嬉しいと同時にとても怖いです。仕事を重ねるほど、いかに自分が社会について無知であるかを思い知らされる感覚になります。

そんなちっぽけな自分が日々の放送を出せるのは、取材に答えてくれる人たちのおかげです。それは何かを一生懸命頑張っている人の場合もあれば、事件や災害の被害者のこともあります。「なぜ答えてくれるのだろう」。その答えはさまざまかもしれませんが、少なくともテレビというメディアに希望を捨てずにいてくれるのだと思 います。「社会の誰かのためになるのなら…」と。

その思いを裏切りたくないというのが一番の原動力です。最大の敵は、時間。放送前夜は信じられない速さで時間が過ぎます。もっと考えたい…でもオンエアは待ってくれない。じたばた悩みながら、何とか形にしていきます。

そして、世間がこれから動き出す朝10時ごろ、放送が終わります。へとへとになりながらも、取材相手から「ありがとう」の一言をもらえた時には、少し肩の荷が下りたような気持ちになります。大変なことも多いですが、すべてをやりきった後、帰り道で見上げる青空はとても清々しく、何物にも代えがたいです。